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ゆるやかなシュタイナー入門 2~アントロポゾフィーの霊的身体観


はい、どっと・こむにちは(=^o^=)やまねこです。

「ゆるやかなシュタイナー入門」第二編です。今日は、シュタイナーの人間観について書き

ましょう。

わたしたち人間は、地球と言う星の子供と言う側面を持っています。地球と生命の歴史を遡

ってみると鉱物・植物・動物・人間と進化の軸を辿ってきたことがわかりますね。そして、

有機体としての生命の歴史は原初生命体(アメーバ類)を経て、植物から始まっています。

わたしたちは、この植物世界と共有する要素を持っているのです。無機物と有機物の分かれ目

は「生命」が宿っているかどうかです。そして生命あるものは成長し、生殖し、個体を世代間

で引き継いでゆきます。

シュタイナーは、人間を大きくは4層に分かれた霊的存在とみています。

わたしたちの人体は、現代生物学・医学が明らかにしているように遺伝子情報ゲノムを基本と

した鉱物でなり立っています。つまりたんぱく質やカルシウムなどのミネラル、脂肪などです。

この鉱物世界と共有している身体をシュタイナーは「物質体」と呼びます。わたしたちが肉眼

で見ることができるのは、この物質的な肉体のみです。

しかし、シュタイナーはさらに高次の不可視の体があるのだといいます。

植物の世界と共有している体を生命体=エーテル体と呼びます。死体としての身体を生命化して

いる霊的な体ということです。よくオーラが話題になりますが、このエーテル・オーラを指して

いることが多いのです。さらに動物の世界と共有している体を感情体=アストラル体といいます。

わたしたちの意識生活の基本となる霊的な体であり様々な感覚体験の主体となっています。

アストラル体は、動物と共有する世界ですから、欲望や感情、衝動などがうごめく変化に

富んだ霊的な体です。そして、さらにより高次の精妙な世界として人間を人間たらしめてい

る「わたしという意識」=自我が霊的な姿を表わします。よく理性、知性、分別力などと言われる

のはこの自我の働きによるです。自我を通してわたしたちは動物とは異なる精神の働きを得てい

るともいえます。

さて、この物質体・エーテル体・アストラル体・自我は、組木細工のように重なっているの

ではなく、いわば共生関係にあって相互に浸透しあっています。そして、生まれたときから凡て

が完成しているのではなく、徐々に成長の過程で成熟してゆくものと考えられます。

シュタイナー教育でよく言われるように

第一七年期(0~7歳)は、物質的身体形成
第二七年期(8~14歳)  エーテル体形成
第三七年期(15歳~21歳) アストラル体形成
第四七年期(22歳~28歳) 自我形成

が主眼となって発達するといわれています。人間は未来に向かう存在ですから、それぞれの

七年期に先立って次段階の成長を胚胎・準備しつつ上記の体を中心に発達させていると見る

わけです。

たとえば、赤ちゃんはお母さんのお腹の中で、生命の全進化をたどりつつ人間の体を形成し

てゆきます。

そして、臨月を迎えたときに母親から物質体を分離、つまり出産を迎えます。

そして、わずか三年で乳歯という鉱物部分を形成することで身体の基盤を作り、七歳まで

に身体を統一体として完成するのです。身体を完成すると子どもはお母さんから離れて学童

になります。それは、エーテル体の形成期ということで外なる世界への好奇心に目覚めます。

様々な感覚体験や興味がエーテル体の躍動感の中で育ってゆきます。そしてやがて思春期を

向かえ第二次性兆とともにアストラル対形成へと移行してゆきます。

思考活動も活発になり、感情と思考の不安定期と言われる青年期にいたります。そして、

二十歳を迎える頃に「社会」という海へと旅立ち様々な試練の中で、理性的なあり方、自由

なる存在としての自我を育ててゆく段階にいたります。

勿論これは、成長のプロセスを理解する指標であって、個々のあり方は多様性と個性を秘め

ています。子どもたちは、いわば未完成な存在であり、未来に向けて創造されつつある存在

と見ているわけです。

教育の使命はこの霊的な成長を助け、見守り、配慮するべきものであって一定のカリキュ

ラムを消化するだけものではないというのがルドルフ・シュタイナーの考え方です。

人間は、未来に向けて放たれた光の矢であり、限りなく自由を求めてゆくものと捉えられ

ているのです。

そして、自由の主体はシュタイナーの言う「自我」であり、自分の人生を自分でみちびい

てゆく「叡智」なのだと語ります。

人体が神々の神殿として46億年かけて形成されてきたように、わたしたちの精神もまた

深い宇宙の歴史を秘めた聖杯なのだとシュタイナーは言うのです。

やまねこ(=^o^=)でした。