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どっとイブニング!(^^)!

とうとう師走に入りました。仕事も最後の仕上げです。

私は介護施設に勤務しておりますが、最近、傾向が変わってきています。現在、平均年齢85歳ですが、

脳出血や脳梗塞をおこし、高次脳機能障害をもった50代や60代の若い方の問い合わせや入居の方が

増えてきています。

よくあるのが失語症や身体にマヒが残るという症状がありますが、まるで人格が変わったかに見える

方もいらっしゃいます。

暴言や感情失禁、パワハラ・セクハラなどで、共同生活が困難になった方がいらっしゃいました。

幸いにも、身体的には日常生活はなんとか自分できる方です。

職員は、ストレスで限界状態。障害があるといえども、日々、パワハラを受けていると

その方の人間性を疑ってくるようになります。

結局、精神科を受診することになりましたが、医師の診断では「脳の損傷による

制御障害」と診断されました。よくある症状だそうです。その時、面白いことを言われました。

「薬で症状は緩和できますが、性格や人格は変わらないんです。もともとこういう

方だったら、薬は効かないですよ。」脳機能と性格・人格は別物ということです。

人間の本質的なものは脳機能ではないということになります。

それでは人間の本質的なものはどこからきているのでしょう?

シュタイナーでいえば、人間は「霊・魂・体」で構成されていると言います。

脳科学や、人工知能などの進歩は著しいですが、生命を持つ人間にしか持ちえない

ものです。

昨日、NHK番組で自閉症作家東田直樹さんのドキュメンタリー「自閉症の君が

教えてくたこと」がありました。(再放送12月14日0時15分)

30代で癌の闘病生活に入ったディレクターが「癌になって価値観が一変した」と言うと

「価値観が急に変わることはない。日々の積み重ねが人格になるんです。」

という答えを返した24歳の作家さんにびっくり。

会話ができない重度の自閉症の東田さんがパソコンから生み出す文章は、空間に点在して

浮かんでいる言葉を拾ってパソコンという機械を使って編んでいっているような感じがしました。

私のように少ない頭をひねって、文章を作ってるのとは違う。

彼の著書は同じ自閉症のお子さんを持つイギリス人の作家によって英訳され、世界各国で翻訳されて

いるそうです。

東田さんの本は読んだことがないですが、「人間とは」「生きるとは」という普遍的な問いに、

やさしく、明るく答えてくれそうなそんな感じを受けました。